今回は「鍼灸治療の基本原理と仕組み」について説明します。
鍼灸治療は、東洋医学の根幹をなす治療法で、古来より自然治癒力を高める効果が期待されてきました。ここでは、その基本的な原理と仕組みについて簡単にお話します。
鍼灸治療の基本原理は、「気(き)」、「経絡(けいらく)」、「経穴(けいけつ、いわゆるツボ)」。つまり「ツボ」の3つの要素に基づきます。気は生命活動を司るエネルギー、経絡は気の流れる通路、そして経穴は経絡上に存在する特定のポイント(ツボ)を指します。
鍼は細い金属針で、経絡や経穴に刺激を与えることで気の流れを調整し、体のバランスを整えることを目指します。鍼を刺すことにより、神経や筋肉が刺激され、自然治癒力が高まり、痛みが緩和されます。
一方、「灸(きゅう)」は、艾(もぐさ)などを燃やして体に熱を与える方法です。灸によって経絡上の気や血液の流れが活性化され、体調が整えられます。
さらに、熱刺激によって血行が促進され、新陳代謝が活発化するため、疲労回復や免疫力向上にも効果があります。
鍼灸治療は、個々の症状や体質に合わせて経絡や経穴を選び、鍼や灸による刺激を施すことで治療効果を得るものです。頭痛や肩こり、ストレスといった一般的な症状だけでなく、消化器系の不調や生理痛、更年期障害などの内臓疾患に対しても鍼灸治療は効果的です。また、鍼灸治療は一時的な症状対策だけでなく、根本的な原因へのアプローチとしても注目されています。
仙台赤門医療専門学校の「鍼灸マッサージ東洋医療科」では、鍼灸治療について詳しく学ぶことができます。鍼灸治療に興味のある方は、ぜひ学科紹介ページもご覧ください。