近年、鍼灸と西洋医学を組み合わせた統合療法が注目を浴びています。
それぞれの治療法が持つ長所を組み合わせることで、より効果的な治療が期待されるのです。
鍼灸治療は、東洋医学の基礎である経絡やツボを刺激することで、身体のエネルギーの流れを整え、自然治癒力を高める効果があります。
一方、西洋医学は科学的な診断や治療方法を用いて、病気の原因やメカニズムにアプローチします。
これらのアプローチを組み合わせることで、相乗効果が生まれ、病気や症状への総合的なアプローチが可能になります。
鍼灸と西洋医学の統合治療には、以下のような可能性があります。
疼痛管理
鍼灸は神経系の調整や筋肉の緊張緩和に効果があり、痛みの軽減に寄与します。
痛みに悩む患者さんにおいて、鍼灸を西洋医学の治療と組み合わせることで、より効果的な疼痛管理が可能となります。
ストレス管理
鍼灸はリラクゼーション効果があり、ストレスの緩和に役立ちます。
ストレスは様々な病気の原因となることがありますが、鍼灸を組み合わせることで、心身のバランスを整え、ストレスの軽減に寄与します。
総合的な治療効果
西洋医学の検査や薬物療法による治療と鍼灸治療を組み合わせることで、慢性疾患や症状の改善に効果的なアプローチが可能です。
例えば、鍼灸の血流促進効果は、西洋医学の薬物療法と相乗効果を発揮することが期待されます。
また、鍼灸の経絡やツボの刺激は自律神経の調整にも関与し、心身のバランスを整える効果があります。
これにより、西洋医学の治療と組み合わせることで、総合的な治療効果を得ることができます。
2025年度より仙台赤門短期大学に「鍼灸手技療法学科」が新設され、鍼灸治療の基礎から応用まで幅広い知識と技術を学ぶことができます。
東洋医学と西洋医学の統合治療は、両者の長所を活かし、患者さんの健康と福祉に寄与する可能性があります。
また、仙台赤門医療専門学校と姉妹校である仙台赤門短期大学の教職員が主体となり日本伝統医療看護連携学会を設立しました。
そのような多職種連携について在学中より触れ、学び、将来の医療の一翼を担う人材の育成に取り組んでいます。