お知らせ

第46回 『季節の養生法』<赤門教職員コラムリレー>


朝晩がすっかりしのぎやすくなりました。ススキの穂が顔を出し、秋の訪れとともに、夏の疲れがどっと出やすい時期でもあります。
旧暦9月9日は長寿を願う、重陽の節句です。「9」は、中国で陽の極みとされる縁起の良い数字ですが、2つ重なるこの日は、強さが転じて凶になるといわれています。この時期、中国南陽の山中に菊が咲き乱れ、その花が落ちた谷の水を飲むことで長寿が保たれたという『菊水伝説』があります。薬効の植物とされてきた菊が、平安時代に日本にも語り継がれ、菊を浮かべた酒を飲み、菊にかぶせて香りをうつした真綿で『身体を拭って老いをさる』という風習があります。菊は昔から不老長寿(無病息災)を願い邪気を払う花として考えられていたことをうかがわせます。
そこで無病息災を願い、自然の力で感染予防!
下記(好み)の薬草を使って、足浴、ガーゼ(タオル・手ぬぐい)湿布をご紹介させていただきます。

『方 法』
適度にお散歩(運動)しながら新鮮な薬草を探してみましょう。運動することで免疫系の細胞を刺激します。
または乾燥の薬草を購入されても良いでしょう。

『材料・準備物』
1.薬草
①菊花    :抗炎・睡眠・血流改善・血管拡張作用など 
②枇杷の葉  :抗炎・鎮咳・去痰・利尿・健胃・あせもなど 
③よもぎの葉 :止血・抗菌・デトックス・皮膚炎など
④急須    :大きめの物・若しくはやかん、
⑤ゴム手袋

『手 順』
1.下準備
①薬草を採取したら、軽く洗って汚れを落とす。
②急須に薬草を適度にカットし、沸かしたてのお湯を注ぎ3~10分おく。
※やかんに薬草を入れて、10分煎じても良いでしょう。
     ⇓
2.足浴
①洗面器(若しくはバケツ)に手順②を茶こしで濾していれる。
②40℃になるよう熱湯若しくは冷水を加える。
③20分薬湯足浴!その後、足のマッサージ(湧泉穴を中心に全体)。

3.ガーゼ(タオルなど)温湿布
①洗面器に手順②を茶こしで濾していれる。
②50℃ぐらいになるように熱湯を加える。
③ゴム手袋を着手し、ガーゼ(タオルなど)を薬湯に浸す。
④ガーゼ(タオルなど)を絞り、耳後~うなじ(頸)~胸~お腹~へその下丹田などを温湿布!
さらに『身体を拭って老いをさる』。

全身にある経絡・経穴を刺激することで、自律神経が緩和され、心身ともに免疫力が高まります。
自分の好きな薬草・ハーブ茶なども、足浴・温湿布のほか、お茶として試してみると楽しいですよ。
身近なもので健康管理をしてみるのはいかがですか?

(専任教員)川嶋睦子

第45回【ママとベビーのための東洋医学】妊娠中の腰痛<赤門教職員コラムリレー>


 妊娠中に腰痛を訴える方は多い。しかし、それはある意味、生理的に止むを得ないものでもある。
 妊娠初期では自律神経が不安定になることが多く、骨盤周囲の神経や血流に影響して腰痛を起こし易くする場合がある。中後期では女性ホルモンの影響で関節や筋肉が弛緩し易くなり、あるいは胎児の成長に伴って体重の増加や腰椎の前弯(反り返り)の増強によって腰痛が起こり易くなる。
 これらに加えて、運動不足や体幹筋が未発達な場合、子宮筋腫などの基礎的な疾患がある場合、便秘症なども腰痛の原因となることもある。妊娠の時期によっても原因や症状が異なるため、ケアの方法も変わってくる可能性がある。特に妊娠初期の急性腰痛には流産の前駆症状の場合もあるため注意を要する。
 マッサージや鍼灸治療を行う場合は、腰痛の原因がなんであるかを明確に鑑別診断することが大前提であり、原因が不明のままで安易に一般的な腰痛の治療を行おうとすると危険な場合があるので、十分な知識と経験を持つ治療家でない限り、患者側としては安易に施術を受けるべきではない。掛かり付けの産科医と十分に相談のうえ、信頼のおける治療家の施術を受けることをお勧めしたい。
 東洋医学的には妊娠期の腰痛は、生命の根本とされる「腎」のエネルギーの低下を背景とし、「気血」が不足したり、「瘀血」や「外邪」に影響されると考えられている。
 妊娠すると胎児を養う経絡が1か月ごとに代わる代わる受け持ち、10か月目で出産となると言われている。これに合わせて主宰する五臓六腑の種類によって妊娠期の病状も変化するとされる。

(専任教員)浦山 久嗣

8月28日(土)のオープンキャンパスについて

8月28日(土)青葉山校舎にて体験付のオープンキャンパスを開催予定でしたが、8月20日(金)より宮城県にまん延防止等重点措置が適用されることから、開催内容を変更することといたしました。

日程:8/28(土)
開催内容:学校説明、個別相談をZOOMによるオンラインにて開催いたします。

ご参加いただく予定のみなさまには大変ご迷惑をおかけいたします。
ご理解ご協力の程よろしくお願いいたします。

オープンキャンパスについてはこちら

第44回【ママとベビーのための東洋医学】つわり<赤門教職員コラムリレー>

 
 妊娠初期(4〜5週目)に感じ始める妊娠特有の状態ですね。西洋医学的には、なぜ悪阻が起こるのかはっきりしたことは分かっていません。様々な状態が発現しますね。吐き気や嘔吐、食欲不振のような消化器症状があったり、嗅覚や味覚の変化、眠気、イライラ、頭痛、よだれがとまらないなど、人により様々です。そしてそれぞれ辛いですよね。せっかく赤ちゃんを授かったのに何故こんな辛い状況にならなければならないのでしょう。種の存続を考えても矛盾している様にも思えます。

 東洋医学の方向から「つわり」を考えてみます。
 命をお腹に授かった時は、母子共にまだ安全な状況ではありません。しっかり命を育んでいくためには、母体に安静な状態を維持してもらった方が赤ちゃんの育成に好都合です。そこで、子宮内で赤ちゃんの安定した育成をするのに必要な、お母さんの休養をしっかりとってもらうためには、周囲からもはっきり判る、休んでいなければならない状態を作っているとも考えられます。具合が悪いと周囲の人に理解してもらえるほどの状態を作っている訳ですね。なので、つわりの時期は新しい命を育てる為に必要な休養を周囲の人もしっかり理解してあげるべきです。妊婦さんは堂々と体を休めましょう!!

 ですが、具合が悪くなるのは嫌ですよね。辛いですよね。辛さを軽くする方法があります。辛さを感じやすいのは、吐き気や嘔吐の症状が多いので、これを脳プログラムシステムの分野(東洋医科学)で紐解いていきます。

  • ①妊娠と同時に母体は出産に向けて体を変化させていきます。
  • ②赤ちゃんの出口を確保するために骨盤を広げます。
  • ③これをおこなっているのがリラキシンと言う名前のホルモンです。
  • ④靭帯や筋肉を緩める作用があります。
  • ⑤靭帯や筋肉には24時間絶え間なく体の位置関係を脳へ知らせている深部知覚という感覚のセンサーがあります。
  • ⑥脳ではこの情報で体をどうコントロールするかを決めています。
  • ⑦これが今までと異なって来るのです。
  • ⑧この体感覚の違いを脳システムで上手く計算出来なくて混乱しています。
  • ⑨状況での胃や食道の逆の動きや異常な緊張が、吐くという状態を作り上げます。これがつわりですね!

つわりの辛さを軽減するには?
 新しい筋肉コントロール環境を脳で受け入れられれば、つわりは早く解消出来る事でしょうし、軽くすむ様になるでしょう。
 脳プログラム上の修正を行い、根本的な変化・改善をする方法の一つに、鍼・灸治療や、指圧・マッサージがあります。

 つわりの辛さを少しでも軽くしたい方、つわりが酷くてお困りの場合、薬に頼らなくても改善することも出来ますし、つわりで疲れた体の回復や改善をしたい場合、このコラムを読んだので・・と、お近くの、はり・灸・指圧・マッサージの治療院へお問い合わせください。根本現任を理解している先生方が多いのでお役に立てることでしょう!

(専任教員)吉本豊

第43回【ママとベビーのための東洋医学】産前産後の妊婦治療<赤門教職員コラムリレー>

【ママとベビーのための東洋医学】産前産後の妊婦治療
 鍼灸治療は古くから産前産後の母子を守るために行われてきました。有名なのが妊婦への三陰交と至陰の灸です。三陰交は健康的な妊娠期間を過ごすのに、至陰は逆子の改善に使われてきました。ある患者さんは施術と同時にセルフケアでせんねん灸による三陰交の灸を行う事で高齢出産を無事終える事ができました。また逆子の患者さんはセルフケアでせんねん灸による至陰の灸をお伝えした事で改善した事もありました。
 赤ちゃんが生まれてからは、お母さんの養生でも三陰交は使用できます。産後の養生はとても大切で、昔は目も使ってはいけないと言われていました。これは出産により大量の血を消耗してしまい、血を常時必要としている目に負荷をかけてはいけないという東洋医学の知恵から来ています。産後の肥立ちが悪いと、年齢を重ねてから症状が現れてきます。現代社会では難しいかもしれませんが、ぜひ産後はゆっくりと過ごす事をお勧めします。
 赤ちゃんへの鍼灸治療は小児鍼というものがあり、刺さない鍼で皮膚をさする程度の刺激を与えます。それにより赤ちゃんがリラックスするという事で、主に疳の虫の治療で行われています。赤ちゃんへの治療も大事ですが、それ以上にお母さんが心身共に健康である事が何より大切です。お母さんの気持ちが不安定だと赤ちゃんも不安定になります。よく小児の治療では「子供よりまず母親を治療しなさい」という考え方もあるくらいです。ですから、ぜひお母さんの心身のやすらぎのために鍼灸治療や東洋医学の知恵を活用して下さい。子育てには対処療法的な考え方よりも、自然に則った東洋的な考え方が必要な場面が沢山あります。ぜひ鍼灸治療を受けながら、東洋の知恵を学ぶ機会を作ってみてください。子育てにきっと役に立つと思います。

(専任教員)三保翔平

臨時回『解説:N501Y変異って、なに?』<赤門教職員コラムリレー>

系列校の仙台赤門短期大学 学長 佐竹正延先生よる新型コロナウイルスの変異株について「解説:N501Y変異って、なに?」として、その内容を解説記事にしてくださいました。

医療や研究に片足すら踏み込んでいない私たちには、ほんの少し難解なようにも感じますが非常に興味深い内容で、最後まで一気に読んでしまいました。

仙台赤門短期大学「学長の部屋」に掲載していますので、ご一読ください。

「解説:N501Y変異って、なに?」はこちらから

第42回『国家試験の変化と学習対策』<赤門教職員コラムリレー>

 柔道整復師の第1回国家試験が平成5(1993)年に実施され、令和4(2022)年で30回目の国家試験を迎えることになります。柔道整復師国家試験は、国民に安全な医療を提供するものとして質を保つため、また近年の医学、医療の進歩や発展、そして社会制度の変革等に対応するため、数年単位で国家試験出題基準が見直されています。
 第1回国家試験が200問でスタート、第14回平成18(2006)年より必修問題が追加され230問になりました。近年では、柔道整復師のさらなる質の向上を図る目的で必修問題の見直しが行われ、必修問題数が増加、第28回令和2(2020)年より必修問題は50問となり、問題数は250問となりました。
 ここ数年の国家試験問題の変化として、柔道整復施術の基礎や鑑別能力、保険診療や関係法規に関する問題、さらには柔道整復師として問題解決能力が問われる臨床実地問題が増えている傾向にあります。
 今後の更なる変化としては、令和4年3月(2022年)より、従来の問題範囲に加え、現代社会の変化への対応のため、高齢者の生理学的特徴・変化、競技者の生理学的特徴・変化、高齢者や競技者の外傷予防、そして職業倫理や社会保障制度等々、幅広い分野、そしてより専門的で高度な知識が求められています。
 本校では、学生全員の国家試験合格に向け、初年度は体の構造等、医学を基礎から学び、学年が進むごとに実際の臨床に結び付ける外傷メカニズム、整復法、固定法、一般医学を重点的に学びます。最終学年では患者対応を想定した実技や臨床実習、さらに国家試験に向け各科を結び付けた応用、総合的な学習を行っています。
 国家試験対策は対応科目も広範囲そしてより高度な知識獲得が必要であるため、学生一人一人に対応した個別指導に力を入れています。
 学生にとって国家試験合格は大きな目標でありますが、国家試験合格のみに偏りがちにならないよう、柔道整復師として、社会から必要とされる医療人となれるよう、正しい医学知識と伝承される技術の獲得、高い倫理観を持った学生の育成に力を注いでいます。

(学科主任兼学生支援主任)高橋武彦

第41回『触れること』<赤門教職員コラムリレー>

神経の受容器は手指や口唇に密集しています。つまり手指や口唇はとても敏感ということです。日常では、握手で親密度を深め、キスで愛情を高め、抱きしめあうことでやすらぎを感じるなど、言葉を介さなくても皮膚を刺激することで感情を発露することができます。このような「ふれあい」は人と人の関係を気付く手段であり、絆も深めてくれます。
医療における-触れる-「手当て」は、ホスピタリティとして身体の痛みを和らげるとともに、精神的な安堵感ももたらします。

コロナ感染症の影響で、不安やイライラが募ったり、人とのつながりが感じられなかったり、生きづらさを感じたりしていないでしょうか。ストレス状態の時、つい疲れているところを本能的に触れてしまうと思います。この行為は、自身に対する「手当て」なのかもしれません。

ストレス解消にいま着目されているホルモンに「オキシトシン」があります。幸せホルモンともいわれ、最も多く分泌させるのは、人とのスキンシップが良いと言われています。肉体的な苦しみだけでなく、精神を解放する「癒し」として、「医療」における「マッサージ」の効果はここにあると思います。

本学ではマッサージなどを通して、「触れる」ことによる「ふれあい」を大切に、患者様の「癒し」になりますよう日々取り組んでいます。

(専任教員)宍戸新一郎

赤門同窓会研修会中止について

下記に予定しておりました赤門同窓会研修会について、新型コロナ感染防止により中止することが決定いたしました。

研修会名称 :「学びすくぅ~ル」
開催予定日時:令和3年6月13日(日) 午後1時
開催予定場所:赤門国分町校舎 2階ホール
講演予定内容:「人類の宿命と言われる腰痛の主役は仙腸関節である!」

ご迷惑をお掛け致しますが、ご理解ご協力の程よろしくお願い致します。

赤門同窓会研修会中止について詳細はこちら

第40回『痛風』<赤門教職員コラムリレー>

みなさん!こんにちは!
いつも赤門鍼灸柔整専門学校のコラムリレーをご覧になっていただき、ありがとうございます。

今回は『痛風』という病気についてお話をさせていただきます。
私自身、痛風を起こす一歩手前であり、私の周りにいらっしゃる痛風を経験された方からも「とても痛い」と聞いていますので、ちょっと怖いです。

この『痛風』という病気は、食べ過ぎ、飲み過ぎ、肥満、ストレス、遺伝などが原因となり、血液の中に尿酸という物質が溜まってしまうことで起こります。

ビールを片手に美味しいものばかり食べて、おなかが出てきた男性方々、要注意ですよ!足の親指の付け根が腫れあがって、とてつもなく痛くなります。

実は、この『痛風』、昔は庶民にはとてもまれな病気でした。歴史上の人物では、アレクサンダー大王、レオナルド・ダ・ヴィンチ、ニュートン等が痛風に苦しめられていたようです。(諸説あります)日本では、高度経済成長期にかけて『痛風』をわずらう人が爆発的に増加しました。

経済や生活は豊かになったけれど、そのことにより、病に苦しむ人々が増えるのは残念なことと思います。

東洋医学には『医食同源(いしょくどうげん)』(意味:食事は医療の根本であり、病気を治す薬と健康を増進する食事とは、本来根本は一緒であるから、日常の食生活に留意することが大切だとする東洋医学の考え方。『学研 四字熟語辞典』より抜粋)という言葉があります。

私もこの言葉を胸に刻み、食べ物の誘惑に負けず、健康な体を作っていきたいと思います。

<学科副主任>伊東太郎

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