寒くなってきましたね。
コロナ渦ということもあり、ストレスもたまりがちだと思います。
そうすると血行が悪くなり、肩こりや頭痛、そして耳鳴りを生じやすくなります。ひどくなると耳が詰まった感じがして、聞こえが悪くなるなんてこともあります。
Go To キャンペーンを利用して温泉で温まってのんびりしたいところですが、なかなかそうもいきませんよね。
東洋医学でも同じように、寒さとストレスは気の巡りを悪くさせ、耳鳴りや難聴の原因となります。
耳鳴りについて、耳を塞いで音が大きくなるのは「実証(じっしょう)」(邪気が停滞した状態)、音が小さくなるのは「虚証(きょしょう)」(パワーが不足している状態)と考えられています。
また、潮の流れのように音の性状が大きくなったり小さくなったりするものには「風」が関与しており、頭の中で「風」が吹くのでめまいを伴います。
そして高音の耳鳴り(キーン・ミーミーなど)は、肝の臓が関係し、低音の耳鳴り(ブー・ジージーなど)は腎の臓が関係しています。
耳の血行を良くするには、耳をつまんで軽く引っ張り、優しく回してみましょう。すると頭部全体が温かくなって、耳が通ったような感じがすると思います。
寒さやストレスが原因となるものは頚肩こりを伴うことが多いです。ツボ押しするならば首の付け根の「風池(ふうち)」、耳の後ろの「翳風(えいふう)」、肩上部の「肩井(けんせい)」、耳周囲の「耳門(じもん)」や「聴会(ちょうえ)」を、気持ちよく感じる力度で、呼吸に合わせてそれぞれ10回くらいずつ押してみましょう。
(専任教員)宍戸新一郎