ママとベビーの鍼灸

妊娠初期に妊婦さんを悩ませる「つわり」は、全くない人もいれば、点滴や入院など重症化する方もいらっしゃいます。
「つわり」はベビーからママへの「無理しないで」というメッセージであるというのです。

しかし、症状がひどいと不安になり体調管理するのにも一苦労ですよね。

現代医学では妊娠初期の「つわり」は、生理的なもので、軽症なものは病気と考えませんが、東洋医学では、身体の異常と考え、症状に合わせオーダーメード治療をいたします。

今回は、軽症なつわりの軽減法をご紹介いたします。

1:吐き気を抑える「内関(ないかん)」
内関:前腕の内側、手首から肘に向かい、手首の付け根の中央から指2本分の所に皮内針または按圧してみてください。
同時に足三里、太衝穴もプラスすると効果的!

つわり軽減

2:胃腸の不調に「章門(しょうもん)・京門(けいもん)」
章門は胃や肝臓の働きを助けるツボで、消化不良や吐き気、手足がだるいなどの症状を和らげてくれます。
京門は胃腸の不調、吐き気に効果的です。
いずれも脇腹にあるので、軽く撫でるか、温灸器(棒灸)などで温めるように施術します。

つわり軽減

3:早朝、空腹時のつわりの救世主「梅番茶」!
お茶碗に梅干し1個すりつぶす。ショウガの汁少々、醤油1~2滴を加えて熱い番茶を注ぐ。
梅番茶は新陳代謝を促進し、血行をよくして胃腸の働きを活発にするので、吐き気やむかつきなどの症状を抑えてくれることでしょう。

個人差はありますが、軽症であれば、病院と連携しながら、上記のような鍼灸・マッサージ治療も有効ですが、重症な妊娠悪阻は必ず病院受診をおすすめします。
かけがえのないベビーとの対面を楽しみながら、焦らず、ゆっくり、少しずつママになっていただきたいです。

(専任教員)川嶋睦子