柔道整復師を目指すには、高校卒業後、厚生労働大臣から認定を受けている専門学校または文部科学大臣が認定している学校で、柔道整復師の養成課程を3年以上受け、専門知識と技能を身に付けます。その後、年1回3月に実施される「柔道整復師国家試験」に合格しなければなりません。
国家試験に出題される科目には解剖学、生理学、運動学、病理学概論、衛生・公衆衛生学、一般臨床医学、外科学概論、整形外科学、リハビリテーション医学、柔道整復学理論、関係法規の11科目に加え、柔道に関する、柔道の歴史、礼法・礼節や受け身の方法などの問題も加わってきます。
国家試験は主に教科書から出題されますので、教科書中心の学習が重要となってきます。教科書の内容を理解しインプットした上で、過去問を使ってのアウトプットをすることで、学力の向上につながっていきます。その他、治療院(接骨院や整骨院)での見学やスポーツ大会での救護の補助など、臨床実習での現場学習もあります。
また、これまで柔道整復師の求人は、接骨院や整骨院、整形外科が一般的でしたが、高齢化が深刻化する現代では介護施設や福祉施設も活躍の場となってきています。他にも選手のコンディションつくりや選手が急なケガの応急処置や再受傷の予防などを行う、スポーツトレーナーという職業も柔道整復師の資格が生きる場です。
(専任教員) 小原賢