朝晩がすっかりしのぎやすくなりました。ススキの穂が顔を出し、秋の訪れとともに、夏の疲れがどっと出やすい時期でもあります。
旧暦9月9日は長寿を願う、重陽の節句です。「9」は、中国で陽の極みとされる縁起の良い数字ですが、2つ重なるこの日は、強さが転じて凶になるといわれています。この時期、中国南陽の山中に菊が咲き乱れ、その花が落ちた谷の水を飲むことで長寿が保たれたという『菊水伝説』があります。薬効の植物とされてきた菊が、平安時代に日本にも語り継がれ、菊を浮かべた酒を飲み、菊にかぶせて香りをうつした真綿で『身体を拭って老いをさる』という風習があります。菊は昔から不老長寿(無病息災)を願い邪気を払う花として考えられていたことをうかがわせます。
そこで無病息災を願い、自然の力で感染予防!
下記(好み)の薬草を使って、足浴、ガーゼ(タオル・手ぬぐい)湿布をご紹介させていただきます。

『方 法』
適度にお散歩(運動)しながら新鮮な薬草を探してみましょう。運動することで免疫系の細胞を刺激します。
または乾燥の薬草を購入されても良いでしょう。

『材料・準備物』
1.薬草
①菊花    :抗炎・睡眠・血流改善・血管拡張作用など 
②枇杷の葉  :抗炎・鎮咳・去痰・利尿・健胃・あせもなど 
③よもぎの葉 :止血・抗菌・デトックス・皮膚炎など
④急須    :大きめの物・若しくはやかん、
⑤ゴム手袋

『手 順』
1.下準備
①薬草を採取したら、軽く洗って汚れを落とす。
②急須に薬草を適度にカットし、沸かしたてのお湯を注ぎ3~10分おく。
※やかんに薬草を入れて、10分煎じても良いでしょう。
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2.足浴
①洗面器(若しくはバケツ)に手順②を茶こしで濾していれる。
②40℃になるよう熱湯若しくは冷水を加える。
③20分薬湯足浴!その後、足のマッサージ(湧泉穴を中心に全体)。

3.ガーゼ(タオルなど)温湿布
①洗面器に手順②を茶こしで濾していれる。
②50℃ぐらいになるように熱湯を加える。
③ゴム手袋を着手し、ガーゼ(タオルなど)を薬湯に浸す。
④ガーゼ(タオルなど)を絞り、耳後~うなじ(頸)~胸~お腹~へその下丹田などを温湿布!
さらに『身体を拭って老いをさる』。

全身にある経絡・経穴を刺激することで、自律神経が緩和され、心身ともに免疫力が高まります。
自分の好きな薬草・ハーブ茶なども、足浴・温湿布のほか、お茶として試してみると楽しいですよ。
身近なもので健康管理をしてみるのはいかがですか?

(専任教員)川嶋睦子