東洋医学の資格について

▼鍼（はり）師・灸（きゅう）師とは？

一般的に鍼灸師（しんきゅうし）と呼ばれるこの資格は「はり師」と「きゅう師」の２つの国家資格をもっている医療技術者の事をいいます。 はり師・きゅう師の免許は別々の資格ですが、ツボを刺激するという基本概念や技術などにも共通手技が多いことから教育課程も同時に進められ、国家試験も同時の申請となります。

▼どんな仕事？

内臓疾患から外科的疾患まで幅広い疾病を治すために、患者の全身の経穴（ツボ）に、鍼や灸を使って治療します。それぞれの治療には相乗効果が期待できるので、症状に応じて併用して治療を行います。 　髪の毛ほどの細い鍼と、もぐさ（灸）を用いて ツボを刺激して身体を流れる気や血などのバランスを正常に戻し、 人間の自然治癒力を高めます。 　西洋医学で改善が困難とされる症状に対しても効果が期待できるので、 さまざまな疾病の治療に用いられる機会も増えています。

▼鍼師・灸師（はりし・きゅうし）の将来性について

看護師・理学療法士などの医療資格とは違い、独立して開業することができます。世界的にも東洋医学の「未病」という考え方に関心が高まり、また、美容やスポーツケアなど、鍼灸が持つ可能性が広がり、活躍の場も多様です。

▼按摩（あんま）マッサージ指圧師（しあつし）とは？

あん摩マッサージ指圧師は、あん摩やマッサージ、指圧などを行う専門家です。「マッサージ師」という名称で知られていて、一部には民間療法としてのイメージがありますが、国家資格（免許）を取得しなければ、「マッサージ」の業務をすることは法律上できません。

あん摩マッサージ指圧師と鍼灸師の資格と一緒に取得することで活躍の場も広がります。当校は3つの資格を同時修得することができる「鍼灸マッサージ東洋医療科」が設置されています。

▼どんな仕事？

按（あん）は「押さえる意」で、摩は「なでる意」で、揉む、さするなどの手技を用いて筋肉緊張を緩和させたり、内臓機能の改善など患者さんの症状の緩和をはかります。人間が本来持つ自然治癒力を促進し、病気の予防や治療を行う徒手（としゅ）（手のみを使った）療法です。

▼あん摩マッサージ指圧師の将来性について

ストレスの多い現代社会では、リラクゼーションがブームとなり、有資格者のプロのマッサージ師が求められる時代です。また、高齢化社会にともない、高齢者の身体機能の低下や、さまざまな不調を改善するために介護施設、訪問マッサージなど、マッサージの需要は高まっています。

▼柔道整復師（じゅうどうせいふくし）とは？

柔道整復師はみなさんの街にある接骨院、整骨院の先生の法律的名称です。 柔道の心構えや礼儀作法の精神を習得の基礎に、手や手のひらによって手術をしない「非観血的療法」という独特の手技によって整復・固定・後療等を行い、人間の持つ自然治癒能力を最大限に発揮させる治療です。

▼どんな仕事？

スポーツのケガ、日常生活の中で生じた、打撲、捻挫、脱臼、つき指、骨折などに対して、人間の持つ自然治癒力を最大限に生かし、外科手術や薬品の投与などの方法を使わず、手技でその回復を図るのが柔道整復師の仕事です。

▼柔道整復師の将来性について

主には、開業するか、接骨院、整骨院、医療機関に勤めることでしたが、最近ではスポーツトレーナーとしての仕事や、高齢化にともにない増加しているデイサービスなどの施設で高齢者の機能回復を行う仕事など、 活躍の場はますます広がっています。